概要
Amazonレビュー
ナチズムの狂気のただ中に、歪んだ愛を育んだ男女の悲劇的顛末。かつてナチスの将校だったマックスは、今はホテルの受付係としてひっそりと暮らしていた。ある夜、そのホテルに宿泊したオペラ指揮者の妻を見るなり、マックスは驚愕する。その女性こそ、戦中の強制収容所でもてあそんだ少女、ルチアだったのだ。暗く凍てついたウィーンの街に、逢ってはならない2人は運命的な再会を果たし、再び愛欲の世界に溺れていく…。
リリアーナ・カヴァーニは、TV番組の取材を通じてその事実に行き当たり、題材を借りてデカダンスの化身のようなこの作品を作り上げた。交錯する過去と現在。入り乱れる官能と耽美。監禁する側とされる側の関係性が、再びあの狂気の時代へと呼び戻される道程は、見るものにも同様の痛みを要求してくるかのような濃厚さだ。シャーロット・ランプリング扮するルチアが、ナチス将校のパーティでサロメのように歌い踊るシーンはあまりにも有名。そのすべてが衝撃的な作品だが、とりわけ残酷なラストシーンは、浄瑠璃の道行のようで儚い。(麻生結一氏)
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感想
ルチア氏が、裸でナチスっぽい衣装をする場面がカッコ良い。