夜に蠢く 全巻 柳沢きみお氏著 読んだ

概要
貧乏な問屋の社員・郷屋川脩氏が、 金持ちな大手出版の社長・岡城真一氏の影武者になって生きる話。

社長になった男が、男の欲望を満たすため、いろいろ(高い値段の食事、高い値段の風俗、愛人を囲う、など)する話。

感想
主人公が、金持ちになっても、いろいろ悩んだり、苦しんだりして、幸せになれない様子の表現がすごい。
酒、女に狂い、精神的におかしくなっていく表現がすごい。
仲の良くない美人妻の入浴を覗き見しながら、何度もオ○ニーする主人公という情けなさの表現がすごい。
最後の最後、睡眠薬を使ってSEXしようとして間違って妻を殺してしまい大慌てするという、強引な怒涛の展開に驚かされた。


著者:柳沢氏の作品は、社会風刺がある。
今回の社会風刺
・出版社は、弱者の欲しい本を作ると売れる。
・高級寿司屋での礼儀作法
・男の魅力は、金と暴力とち○この大きさ
・漫画業界の、サラリーマン化について。新人作家は編集者の言われることを描くから、作家が育たない。

週刊実話という大人の読む雑誌で連載していた本作。
人気の理由は、エロ、男のロマン、笑える、人生の悲しさの表現などが、あったからだと思った。