20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書) 古賀 史健 氏 読んだ

概要

目次

はじめに「話せるのに書けない!」のはなぜか?
ガイダンス その気持ちを「翻訳」しよう
第1講 文章は「リズム」で決まる
第2講 構成は「眼」で考える
第3講 読者の「椅子」に座る
第4講 原稿に「ハサミ」を入れる

ガイダンス まとめ
どうすれば文章が書けるのか?
・書こうとするな、”翻訳”せよ。
・文章とは、頭のなかの「ぐるぐる」を、伝わる言葉に”翻訳”したもの
・うまく書けずにいる人は、”翻訳”の意識が足りない

書くことは、考えること
・理解したから書くのではない。解を得るために書く。
・わからないことがあったら、書こう。自分の言葉に”翻訳”しよう。

”翻訳”の第一歩
①聞いた話を「自分の言葉」で誰かに話す→再構築・再発見・再認識の”3つの再”が得られる。
②「言葉でないもの(地図や絵、写真)」を言葉にするポイント=自分の意見を一切いれない。レトリックに頼らない。

「書く技術」は、一生使える”武器”になる
・これからますます「書く時代」「書かされる時代」になる。
・文章力という”武器”を手に入れることは、将来に対する最大級の投資

第一講のまとめ
文章は「リズム」で決まる
・文体の正体は「リズム」である。
・文章のリズムは、「論理展開」によって決まる。
・「接続詞」を意識すれば、文章は論理破綻しにくくなる。
・支離滅裂な文章は、文と文の「つなげ方」がおかしい
・美文より、正文をめざす
・主観を語るからこそ、客観を保たなければならない。

文章の「資格的リズム」
①口説く点の打ち方
・1行の間に必ずくどくてんを、ひとつは入れる。
②改行のタイミング
・最大5行あたりをメドに改行する
③漢字とひらがなのバランス
・ひらがな(白)のなかに、漢字(黒)を置く。

文章の「聴覚的リズム」
・音読は、文章のリズムを確認するために行う
・文章を音読する際の、2つのポイント
①読点「、」の位置を確認する。
②言葉の重複を確認する。

断定により、文章にリズムを持たせる。
・「特定のリスク」を乗り越えるためには、断定する。
箇所の前後2〜3行を、しっかりとした論理で固める

第2項のまとめ
文章の面白さは「構成」で決まる
・文章のカメラワークを考える
①導入(=序論)・・・客観のカメラ
→客観的な状況説明
②本編(=本論)・・・主観のカメラ
→序論に対する自分の意見・仮説
③結末(=結論)・・・客観のカメラ
→客観的視点からのまとめ

導入は映画の「予告編」
・導入がつまらないと、読者は文章を読んでくれない
・予告編の基本パターン
インパクト優先型
②すんどめ型
③Q&A型

「論理的な文章」の三層構造
①主張・・・その文章を通じて訴えたい主張
②理由・・・主張を訴える理由
③事実・・・理由を補強する客観的事実
・文章のなかに”主張””理由””事実”の3つがあるか、そしてその3つはしっかりと連動しているかを、いつも意識する。

構成は「眼」で考える
・頭の中の「ぐるぐる」を図解・可視化して、「流れ」と「つながり」を明確にする。
・文字量を「眼で考える」週間をつくる

第3項のまとめ
読者の「椅子」に座る
・あらゆる文章には、必ず読者が存在する
・読者の立場に経つのではなく、読者の「椅子」に座る
①「10年前の自分」の椅子に座る
②「特定の”あの人”」の椅子に座る

文章は、やさしく書くのが一番難しい
・「わかるヤツにわかればいい」のウソ
→「著者の理解がふかければふかいほど、分かりやすい表現でどんな高度な内容も語れるはず」(吉本隆明

”説得”せず”納得”させる
・人は「他人事」に興味はない。
→「自分事」にすることで、納得させる
・”仮説”を提示し、一緒に”検証”することで、読者を「議論のテーブル」につかせる
・「起”転”承結」で読者を巻き込む
・自分の文章に自分でツッコミを入れる

文章は”コミュニケーション
・「小さなウソ」はつかない。細部をどれだけ大事にできるかは、文章の最重要ポイント
・「自分の頭でわかったこと」以外は書かない
・「目からウロコ」は、3割、残り7割は「すでにわかっていること」でよい


第4講のまとめ
右手にペンを、左手にはハサミを
・推敲とは、ハサミを使った”編集”である。

書き始めの編集
・「なにを書くか?」ではなく、「なにを書かないか?」
・「頭の中の「ぐるぐる」を可視化する
→”ある傾向を持つキーワード”と”それ以外のキーワード”の両方を紙に書き出してみる。
・いつも「疑う力」を忘れずに、文章と向かい合う


書き終えてからの編集
・推敲とは「過去の自分との対話」である。
・最大の禁句は「もったいない」
・長い文章を見つけたら、短い文章に切り分ける
・論理性をチェックする方法
→この文章を、図にかきおこすことはできるか?
・細部がどれだけ描写できているかをチェックする方法
→この文章をよんで”映像”が思い浮かぶか?
・「身近な人」「いまの自分」「明日の自分」に読ませる

いい文章を書くのに”文才”はいらない
・才能を問うのは「言い訳」。この本を読み終えたらとにかく書こう。書く事で、読む人の心を動かそう。



感想

これを読んだら、良い文章を書けるようになるかもしれない。

参考にして、文章を書いてみよう。

あと、本書にあるタイガーマスク理論(人は正体を隠されると、興味を持つ)を、なるほどと思った。